俺は、動揺を隠せなかった。
俺
「え?何で乗ってるの?」
マルコ
『んっとねー。実は上がりなんだー!』
マルコちゃんの言葉は嘘っぽかった。
SPECIALの仕事を抜け出して俺と
一緒にいて何をするつもりだ。
正直ドキドキしている。
酔いも一気に醒めた気がする。
エレベーターが1階に止まる時、
マルコちゃんが言った言葉は…。
マルコ
『あのさ、一緒にカラオケ行かない?』
俺の動揺を気にする
そぶりも無くデートの誘いか???
まあ、断る理由も無いので
カラオケデート(仮)を了承した。
嬉しそうなマルコちゃんにも
やはり癒される。
そして向かった先は、区役所通りの
カラオケ店パセラ新宿本店B1。
マルコ
『何歌うー?♪』
かなりテンションが上がっている。
♪~♪~♪~♪
そんなこんなで何曲か2人で
歌って盛り上がってたところで
これまた急にマルコちゃんが、
マルコ
『ねぇ?マルコの事、嫌い?』
…そんな訳無いだろ。
この言葉を聞いて俺は確信した。
俺
「好きだ。」
歌舞伎町のファミレスで出会った子。
まだ会って数時間しか経って無いのに
俺はこの子に恋をしているのだ。
こんな事あっていいのか、と頭の
中がグルグルしているところに容赦無く
マルコちゃんは次々と質問してくる。
マルコ
『もしさ、好きって言ったらどーする?』
『もっと君の事知りたい。』
『一緒に居たい。』
『こんなの、駄目かな??』
俺
「俺も、もっとマルコちゃんの事知りたい。」
「俺も、一緒に居たい。」
とっさに出た言葉がコレだった。
もちろん本心だ。
嘘なんかじゃない。
"ギュッ"
!?
俺は今、
マルコちゃんに抱きつかれたのだ。
心臓がバクバクいっている。
バレているであろうか。
こんな事をされて、
男の俺が黙ってられる訳無い。
俺
「マルコって呼んでも良いか?」
マルコ
『勿論だよ!そっちの方が嬉しい。』
俺は、マルコにキスをした。
マルコも拒む事無く
俺を受け入れてくれる。
段々、マルコは火が点いて
来たのか、触れ合う口から
吐息と微かな声が漏れている。
マルコ
『ねぇ…もっと…//』
俺もココで、一気に火が点いた。
俺は今、歌舞伎町に来ている。
初めて来る歌舞伎町は、
少し騒がしい街という印象を受けた。
唐突だが、俺は若めの子が好きだ。
と、言うか"〇〇"が好きだ。
そこで見つけた歌舞伎町にあるSPECIAL。
ここは〇〇が働くファミレスだそうだ。
俺にとっての楽園を見つけたわけである。
ネットで調べたところ、オープンが
正午12時だとの事なので、
11時半から歌舞伎町で待機。
わくわくと少しの恥ずかしさを胸に、
目の前のファミマの中を
見て回って時間を潰してた。
…やっと正午12時になった。
胸の高鳴りを抑えつつ
エレベーターで2Fに上がり、
SPECIALと書かれた白い扉を開ける。
チリンチリンという音が鳴った。
それと同時に若めの子の、
『いらっしゃいませー!』という声。
俺
「初めてなんですけど…。」
??
『こちらの席へどうぞ!』
正午12時を少し過ぎた位の時間なのに
もう既に数名のお客様がいた。
俺は若めの子に誘導されて、
奥のバーカウンターに腰を下ろした。
??
『オシボリどうぞー!』
俺
「有難う御座います。」
??
『SPECIALのシステムご説明しますね!』
そんな感じで俺は説明を受け、
山崎プレミアム炭酸を選ぶ。
??
『初めまして!私、マルコって言います♪』
俺
「マルコちゃんね、宜しく!」
マルコ
『今日はお休みなのー?』
俺
「うん!たまたま休みが取れたからさ。」
なんてたわいもない会話をしながら、
飲み放題の山崎プレミアム炭酸を
飲み続け3セットが経過した頃には
何故か俺はマルコに酔ってきた。
マルコ
『大丈夫ー?』笑
そう言って俺のほっぺ触って
"熱いねー"と面白がられた。
ニコニコ笑ってるマルコを見ると癒される。
だが、ちょっと俺も歯止めが
利かなくなりそうだから、
マルコちゃんにチェックをお願いした。
マルコ
『えー。もう帰っちゃうの?』
マルコちゃんはちょっとムスッ
としてチェックしに裏へと行った。
チェックが終わり、エレベーターへ向かう。
そこで何故か、マルコちゃんも一緒に
エレベーターに乗ってきた…???
みぃめろのマチナカ探検